まとまったお金が必要となり、家を売却することで現金化を急ぐ人もいるでしょう。早く現金化するためには、「買取」や「リースバック」といった方法が有効です。
ただし、家は買う時だけでなく、売る時にも費用がかかります。そのため、売却方法や必要な費用の種類、費用の金額などを理解しておくことが大切です。
この記事では、早く現金化できる家の売却方法や、売却時に必要な費用などを紹介します。少しでも多く手元にお金を残したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
お金がない!家を最短で売る方法は主に3つ
家を早く売って現金化する方法としては、主に以下の3つが挙げられます。
- 買取
- リースバック
- 仲介
それぞれの方法について解説するので、家の売却を検討中の方は確認しておきましょう。
最短の売却を目指すなら「買取」
買取とは、個人の買主ではなく不動産会社に直接買い取ってもらう方法のことです。買取には、一定期間売れなかった際に不動産会社が買い取る「買取保証」と、すぐに買い取ってもらう「即時買取」という方法があります。
「即時買取」の場合、買主を探す必要がないため、素早く現金化できるのが魅力です。価格は売却相場の7割前後になってしまいますが、仲介手数料がかからないメリットもあります。
「買取保証」では、一定期間は仲介で売りに出されるため、即時買取よりも高く売却できる可能性があります。万が一仲介で売れなかった場合にも、不動産会社が買い取ってくれるため、確実に現金化できるでしょう。
一誠商事では、速やかな現金化を実現できるようにスピード売却相談を行っております。お急ぎの方は、お気軽にご相談ください。
売却したあとも住み続けられる「リースバック」
リースバックとは、家を売却したあとでも、賃貸借契約を結ぶことでそのまま住み続けられる売却方法です。リースバック専門の不動産会社に買い取ってもらうのが一般的で、買取価格は市場価格の7割前後になります。
リースバックには、引っ越しをしなくても売却できるメリットがあります。そのため、引っ越しの手間や費用を削減することが可能です。また、仲介ではないため、仲介手数料もかかりません。
リースバックについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
売却後も住み慣れた我が家で……「ハウス・リースバック」の活用例
売却額を優先するなら「仲介」
仲介による売却方法の場合、仲介手数料はかかりますが、買取やリースバックよりも売却価格が高くなることが期待できます。そのため、売却額を優先して現金化したい人におすすめの方法といえるでしょう。
ただし、売却までに3~6ヵ月ほど、状況によっては1年以上かかってしまうケースもあります。専属専任媒介契約を結ぶことで売却期間を短縮できる可能性はありますが、1社としか契約できない、必ず専属専任媒介契約を結んでいる不動産会社を通して売買契約するなどの特徴があり、そのメリットやデメリットを理解したうえで決めることが大切です。
家を売る際に必要なお金は?
家は、購入する時だけでなく、売却する際にもお金がかかります。ここでは、家を売る際に発生する費用を紹介します。どのような費用がどの程度必要なのか確認しましょう。
【買取・リースバック・仲介で発生する費用】印紙税
家を売る際に作成する「売買契約書」には、1通ごとに印紙税がかかります。売買契約書に収入印紙を貼付することで、印紙税の納付が可能です。支払わなければならない税額は、契約書に記載された売却額によって異なります。
売却額が高ければ高いほど印紙税も高額になりますが、数千円から数万円ほどで収まるケースがほとんどです。
収入印紙はコンビニでも購入できますが、使用頻度の高いものしか取り扱っていない場合があります。高額な印紙が必要な場合は、郵便局や役所、法務局まで出向く必要があり、すぐに購入できない可能性があることに注意しましょう。
ただし、仲介業者が収入印紙を事前に代理購入し、仲介業者にその代金を支払う場合もありますので、事前に確認が必要です。
【買取・リースバック・仲介で発生する費用】抵当権抹消費用
住宅ローンがまだ残っている家を売る場合は、ローンを完済して抵当権を抹消しなければなりません。抵当権を抹消するための費用は、1不動産当たり1,000円で済ませられます。土地と建物それぞれに抵当権が設定されている場合は、合計2,000円です。
なお、抵当権抹消の手続きは、非常に重要かつ難しいため、司法書士に依頼することもあるでしょう。司法書士に依頼して手続きを行う場合は、5,000円~2万円程度かかることを念頭に置いて手続きを進める必要があります。
【買取・リースバック・仲介で発生する費用】譲渡所得税
譲渡所得税とは、家の売却によって発生した利益にかかる所得税と住民税のことです。譲渡所得税は、不動産を所有していた期間によって税率が異なります。
不動産を所有していた期間が5年以下の場合は「短期譲渡所得」、5年を超える場合は「長期譲渡所得」といい、それぞれの税率は以下のとおりです。
- 短期譲渡所得……39%
- 長期譲渡所得……20%
【仲介でのみ発生する費用】仲介手数料
仲介手数料とは、家の売却が成約した際、不動産会社に支払う手数料のことです。呼び名から読み取れるように、仲介による売買でのみ発生する費用であり、買取やリースバックでは発生しません。
なお、仲介手数料は成功報酬のため、買主が決まらなかった不動産会社に対しては支払い不要です。
その他の費用
売却する家の住宅ローンが残っていて、残りのローンを一括返済する場合には、一括返済手数料を支払わなければなりません。なお、手数料は金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、家を売ったあとは、住み替え先への引っ越し費用も必要です。引っ越し費用は、時期によって費用相場に変動があります。費用を抑えるためにも、繁忙期やそうでない時期の相場をチェックしてみるとよいでしょう。
買主を早く見つけるためには、リフォームやハウスクリーニングを行うケースもあります。ほかにも、ホームステージング(モデルルームのように室内を演出すること)で物件に好印象を持たせるケースも見受けられます。
家を売る際に必要となるお金を支払うタイミング
家を売る際に必要なお金は、いつまでに用意しておく必要があるのでしょうか。ここでは、費用を支払うタイミングについて解説します。
契約が成立した時
不動産売買の契約が成立した際には、売買契約書の印紙税を用意しておく必要があります。支払うタイミングは、契約書にサインした時です。
なお、支払い方法は原則現金であり、分割払いも行えません。買主から受け取る手付金で支払えるケースもあるため、どのくらい受け取れるのか確認しておくとよいでしょう。
物件を引き渡す時
契約が成立して物件を引き渡す際(決済時)には、不動産会社に仲介手数料を支払います。
また、売買代金で住宅ローンの残債を支払う場合は、この段階で返済手数料と一緒に引き落とされる仕組みです。ただし、売買代金で残債を支払うためには、事前に金融機関に連絡して手続きを済ませておく必要があります。
無事に引き落としが完了すれば、抵当権抹消の書類を受け取ることが可能です。書類を司法書士に渡す際には、抵当権抹消費用と司法書士への報酬を支払います。
家を少しでも高く売ってお金を手元に残す方法
家を売る際、少しでも多く手元にお金を残すためには、転勤など家の需要が高まる時期に売却するのが効果的です。また、引っ越し業者の閑散期に引っ越しをすることで、繁忙期よりも費用を抑えられるケースがあります。
家を売った際に譲渡損失が発生している場合は、確定申告しなくても問題ありません。しかし、特例控除を利用したり、ほかの所得と合算して損益通算できたりすることを考慮すれば、利益の有無に関係なく確定申告したほうがよいでしょう。
不動産会社のなかには、査定の基準や根拠が曖昧な会社も存在します。納得のいく査定結果を得るためにも、信頼できる不動産会社に依頼して、正しく査定してもらうことが大切です。
家の売却を検討しているものの、何から手をつければ良いのかわからない場合は、以下の記事も併せてご覧ください。
まとめ
急にまとまった資金が必要になった場合は、家を早く売って現金化することで手元にお金を用意できます。スピーディな売却を優先するのか、売却額を優先するのかなど、目的に応じて売却方法を選択するとよいでしょう。
ただし、家を買う時だけでなく、売る時にもお金がかかります。そのため、どのような費用が必要で、いつまでに用意しなければならないのかを把握しておくことが大切です。
一誠商事では、創業51年の実績のもと、家の売却をお急ぎの方を強力にサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
記事の監修者:一誠商事編集部
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