マンションの間取りの選び方。知っておきたいポイントとメリット・デメリット

■1LDK、2DK、3LDKなど、数字やアルファベットにはどんな意味がある？

マンションの部屋を選ぶときに重要なのが、部屋の配置を示した「間取り」です。

一般的には、1LDK、2DK、3LDKなどのように、数字とアルファベットの組み合わせで表記され、数字は居室の総数、アルファベットは居室以外の部屋の用途などを意味します。

よく使われるアルファベットにはリビングルーム（居間）を意味する「L」、ダイニングルーム（食事ができるスペース）を意味する「D」、キッチン（台所）を意味する「K」などがあり、それらを組み合わせて間取りを表しています。

間取り図の説明に使用される代表的なアルファベット表記

DK	読み方はダイニングキッチン。ダイニングルームとキッチンが同じ部屋にあることが多く、リビングルームの要素は持ち合わせていない
LDK	読み方はリビングダイニングキッチン。DKにリビングルームの要素も持ち合わせており、DKより広めの空間を意味する
LDK＋S	LDKのほかにサービスルーム（S）があることを意味する。サービスルームは窓がないなど、建築基準法で居室として認められないスペースで、書斎や納戸などに使える

例えば、「3DK」は3つの居室と1つのダイニングキッチン、「3LDK」は3つの居室と1つのリビングダイニングキッチンといった間取りを意味します。

ここで知っておきたいのが、「DK」と「LDK」の違いです。

LDKはリビングルームのスペースがあるためDKより広めの空間です。最低限必要な広さは公益社団法人 首都圏不動産公正取引協議会によって基準が設けられており、居室が1部屋の場合はDKが4.5畳でLDKが8畳以上、居室が2部屋以上の場合にはDKが6畳でLDKが10畳以上と定められています。

そのため、「家族でゆっくりと過ごせる共有スペースが欲しい」と考えている人は、DKでは少し狭いと感じるかもしれませんので、LDKの間取りを中心に探すといいかもしれません。

DK・LDKに最低限必要な広さの目安

居室（寝室）の数	DK	LDK
1部屋	4.5畳	8畳
2部屋以上	6畳	10畳

【公益社団法人 首都圏不動産公正取引協議会ホームページを参照】

■家族構成やライフスタイルに合った間取りの選び方

マンションを選ぶ場合には、家族構成やライフスタイルに合った間取りを選ぶのがポイントです。

代表的な間取り別に選び方のポイントやメリット・デメリットなどを見てみましょう。

1．1R・1K

1つの部屋に居室とキッチンがあるのが「1R」、居室とキッチンが分かれているのが「1K」です。

専有面積が広めの1R・1Kもありますが、居住スペースが限られるため、一人暮らしをする場合に選ばれやすい間取りです。

家族構成	主に一人暮らし
メリット	専有面積が狭いことから、家賃や管理費、修繕積立金などの維持費が安いことが多い
デメリット	家族が増えた場合には引っ越しや住み替えが必要になる

2．1DK・1LDK

居室が1部屋なので、同居人がいる場合には寝室を共有することになります。

そのため、一人暮らしのほか、パートナーとの二人暮らしをする場合に選ばれやすい間取りです。

生活の中心となるスペースはDKで4.5畳～、LDKで8畳～で、ゆったりと過ごすスペースを求める人は、1LDKを中心に探すといいでしょう。

家族構成	一人暮らし・パートナーとの二人暮らし
メリット	専有面積が狭いことから、家賃や管理費、修繕積立金などの維持費が安いことが多い
デメリット	・家族が増えた場合には引っ越しや住み替えが必要になる ・寝室を共有するため、パートナーと生活時間が異なると、寝不足になるなど生活に支障が出る可能性がある

3．2DK・2LDK

2人～4人で暮らす場合に選ばれやすい間取りです。

寝室が2部屋あるため、二人暮らしの場合にはそれぞれの個室、子どもがいる場合には夫婦用と子ども用など、パーソナルスペースとして使えます。

生活の中心となるスペースはDKで6畳～、LDKで10畳～で、家族との時間を大切にしたいと考えている人は、2LDKを中心に探すといいでしょう。

家族構成	2人～4人の家族世帯
メリット	パーソナルスペースを確保できる
デメリット	・子どもが成長すると狭く感じる可能性がある ・子どもが増えると引っ越しや住み替えを考える必要がある

4．3DK・3LDK・4DK・4LDKなど

4人～5人で暮らす場合に選ばれやすい間取りです。

家族の人数が増えたぶん、共有スペースは広いほうが暮らしやすいので、LDKを中心に探すといいかもしれません。

なお、部屋数にこだわりすぎると「部屋数は多いけど、それぞれの部屋が狭くて使いにくい」というケースもあります。

間取りは部屋の広さ（専有面積）を表しているわけではないので、実際に使う場合を想定しながら選ぶといいでしょう。

家族構成	4人～5人の家族世帯
メリット	・パーソナルスペースを確保できる ・子どもが増えたり成長したりしても住み続けられる
デメリット	専有面積が広くなるぶん、価格や維持費が高くなる

■部屋の配置による間取りのパターンと特徴

マンションの間取りは、部屋の配置によっても分類できます。

主なタイプについて、特徴やメリット・デメリットを以下にまとめました。

1．田の字型

廊下や水回りの動線を中心に、「田」の字のように部屋が配置された間取りで、同じフロアの人が共同で使う廊下が外に配置された「外廊下型のマンション」で採用されることが多いタイプです。

田の字型のタイプは、上下・左右の部屋が同じ間取りであることが多く、生活音による問題が発生しにくいというメリットがあります。

一方で廊下に面した部屋のプライバシー確保に不安を感じることもあります。

メリット	・上下・左右の部屋が同じ間取りの場合が多いため、隣接する部屋の生活音が気になりづらい、自身の生活音を指摘されにくい ・日当たりのいい方向にバルコニーがある場合が多い
デメリット	廊下に面した部屋のプライバシー確保のため、目隠しをするなどの配慮をする必要がある

参考図

2．ワイドスパン型

バルコニーに面した間口（スパン）が広い間取りのこと。リビングを中心に他の居室が配置されることが多いため、センターリビング型と呼ばれることもあります。

奥行きよりバルコニー側の間口が広いことから、風通しや日当たりがいいというメリットがあり、リビングが中心に配置されているため、家族間のコミュニケーションを図りやすく、子育て世帯に適した間取りといえます。

メリット	・バルコニー側の間口が広いことから、風通しや日当たりがいい ・リビングを中心に居室が配置されているため、家族間のコミュニケーションを図りやすい
デメリット	・供給されている戸数が少なく、価格が高くなる傾向がある ・すべての居室がリビングに接していると、部屋ごとのプライバシーが守りにくく、来客の際も個室に入る際に必ず顔を合わせなければならない

参考図

3．角部屋

マンションの角に位置する部屋のことで、すべての部屋が角部屋になるように建てられたマンションもあります。

解放面が多いことから、日当たりや風通しがいいといったメリットがあります。

メリット	・日当たりや風通しがいい ・バルコニーが多いマンションは開放感がある ・隣接する部屋が少ない場合、騒音やプライバシーの面で優れている
デメリット	・解放面が多いことから断熱性が悪く、省エネ性が劣る可能性がある ・配置によっては、エレベーターから離れている場合がある

参考図

4．センターイン型

玄関が中央に配置されているのが特徴で、高級マンションに採用されていることが多いタイプです。

どの居室も玄関から近いため生活動線が短く、玄関を境にして寝室などのプライベート空間と、リビングなどのパブリック空間を分けることもできます。

また、多くの住人と共有する外廊下がないマンションは、プライバシーを守りやすく防犯性にも優れています。

メリット	・どの個室も玄関から近いため生活動線が短い ・外廊下がないタイプはプライバシーを守りやすく、防犯性に優れている
デメリット	・建築費や維持・管理のコストが高くなる傾向がある

参考図

■まとめ

マンションにはさまざまな間取りがあり、家族構成やライフスタイルによって、理想的な間取りは異なります。

マンション選びの際には、今回ご紹介した内容を参考にして検討してみてはいかがでしょうか。

不明な点については、取引実績が豊富な一誠商事までお気軽にご相談ください。最適な住まいをご提案させていただきます。