ファミリーマンション投資とは?メリット・デメリットや物件の選び方

同じマンション投資でも、ファミリーマンションと単身者向けマンションでは戦略が異なります。ファミリーマンション投資を成功させるためには、入居者のライフスタイルやニーズといったファミリーマンションならではの特徴を理解し、適切な物件を選ぶことが大切です。
この記事では、ファミリーマンション投資の概要やメリット・デメリット、物件の選び方について、単身者向けマンションと比較しながら解説します。
なお、マンション投資を含め不動産投資初心者の方は、以下の記事も併せて参考にしてください。
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目次
ファミリーマンション投資とは?
ファミリーマンション投資とは、家族向けに設計されたマンションを対象とした不動産投資のことです。単身者向けマンションとは異なり、広めの間取りや複数の居室、子育てに向いた環境を備えているのが特徴です。
ファミリーマンションそのものに明確な定義はなく、夫婦と子どもからなる家族はもちろん、高齢夫婦などが入居するケースも見られ、単身者向けとは異なる入居ニーズがあります。
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ファミリーマンションと単身者向けマンションの違い
ここでは、ファミリーマンションと単身者向けマンション(ワンルームマンション)の違いを、「面積」「間取り」「立地」の3つの観点から解説します。
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面積の違い
ファミリーマンションと単身者向けマンションでは、想定される居住人数が異なるため、ファミリーマンションのほうが広めに設計されるのが一般的です。通常は、60平米以上の広さがあれば、ファミリー向けの物件とされることが多いでしょう。
一方で、単身者向けマンションは、20~30平米未満のコンパクトな広さの物件が中心です。ただし、50平米以上の物件でも、ワンルームなら基本的には単身者向けとされるため、間取りの影響が大きくなります。
なお、一般的には、面積が広くなるほど一戸当たりの価格も上昇します。
間取りの違い
ファミリーマンションの主な間取りは、ゆとりがある3DK・3LDK・4DK・4LDK・5LDKなどが挙げられ、家族が快適に暮らせるように設計されています。キッチンは広く、収納スペースは多く作られる傾向です。
また、夫婦2人暮らしに適した2DKや2LDKの間取りも、小規模なファミリー向けとして扱われることがあります。
他方で、単身者向けマンションでは、ワンルーム・1K・1DK・1LDKといったコンパクトな間取りが主流です。
立地の違い
ファミリーマンションは広い面積を確保する必要があるため、駅から少し離れた住宅街に立地する物件も少なくありません。「物件の周辺に学校や公園などがそろっている」「治安が良い」といった、子育て環境を重視した立地が好まれます。
一方の単身者向けマンションは、通勤や通学の利便性を優先し、駅の近くに集中する傾向があります。
ファミリーマンション投資のメリット
ここでは、ファミリーマンション投資のメリットを紹介します。
入居期間が長期化しやすい
ファミリー世帯は、単身者世帯と比べて入居期間が長期化しやすいという特徴があります。
物件の入退去が頻繁に発生すると、そのたびに空室期間が生じる可能性があり、原状回復コストや広告費などの負担も増えます。その点、長期間の入居を期待できるファミリーマンションなら、安定した収入を確保できるでしょう。
駅近以外でも需要を見込める
先述のとおり、ファミリー世帯は必ずしも駅近の物件であることを重視しません。駅から離れた物件でも、立地条件が良ければ需要を見込めます。特に、学校・公園・スーパーが近いなど、生活環境が整っている地域では安定した入居が期待できます。
駅から離れれば競合物件も比較的少なく、入居者の取り合いが発生しにくい点がメリットです。
入居者トラブルが比較的起こりにくい
マンション経営におけるリスクの一つが、家賃滞納などの入居者トラブルです。
しかし、ファミリーマンションの場合は、ある程度の年齢に達し、家族を養うために働いている方が入居することが多いため、家賃の滞納が起きるリスクは低いと考えられます。生活リズムが一定で、家族単位で常識的な行動をとる傾向があるため、深夜の騒音トラブルも、ファミリー世帯では起こりにくいでしょう。
なお、入居者トラブルを含めたマンション経営のリスクについては、以下の記事で解説しています。
マンション経営におけるリスクとは?リスクを避け成功につなげるための対策方法も
ファミリーマンション投資のデメリット
ファミリーマンション投資には、いくつかの注意点もあります。単身者向けマンション投資と比べながら、リスクについて確認しましょう。
物件価格が高く返済負担が増える
先述のとおり、ファミリーマンションは、面積が広い分だけ物件価格も高くなる傾向にあります。
そのため、初期費用やローンの借入額が大きくなり、投資リスクも相対的に高まります。特に、不動産投資ローンを利用する場合は、長期的な返済負担を考慮した資金計画を立てなければなりません。
不動産投資ローンについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
マンション投資における「不動産投資ローン」とは?主な審査項目や審査に通るコツも解説
空室期間が長引くことがある
ターゲットであるファミリー世帯は、入居期間が長期化しやすいメリットがある一方で、転居頻度が少ない点はデメリットにもなり得ます。転居頻度が少ないということは、新たな入居者が見つかりにくいともいえるためです。
したがって、ファミリーマンションでは、一度空室が出てしまうと空室期間が長引く可能性があります。
修繕費用がかかりやすい
ファミリーマンションは、面積の広さ・部屋数の多さ・設備の充実度・水回りの使用頻度などから、修繕費用がかさみやすくなります。具体的には、入居者が入れ替わる際に、ハウスクリーニングを含めた原状回復費や設備交換費が発生します。
そこで、事前にこうした修繕費を見込んだ資金計画を立てておくことが大切です。
ファミリーマンション投資を成功させる物件選びのコツ
ファミリーマンション投資では、ファミリー世帯の需要が高い立地の物件を選ぶのが重要なポイントです。加えて、以下のようにファミリー世帯が好む設備を取り入れていると、入居者が集まりやすくなります。
- 家事の負担を減らすため、食器洗い乾燥機や浴室乾燥機、ディスポーザーを付ける
- 子どもの安全を守るため、窓に二重鍵を採用する
- 収納力を確保するため、ウォークインクローゼットやファミリークローゼット、シューズボックスを導入する
そのほか、3口以上のシステムキッチンや、浴室の追い焚き機能も人気です。
さらに、防音性が高い物件を選べば、ファミリー世帯が過度に生活音を気にすることなく、快適に暮らせるでしょう。
まとめ
ファミリーマンションは、単身者向けマンションと比べて面積が広く、ゆとりがある間取りです。また、駅から近い立地にこだわらず、子育てに適しているなど、ファミリー世帯の需要が高い立地の物件が多い点も特徴です。
ファミリーマンション投資なら、長期間の入居による安定した収入の確保や、入居者トラブルが起こりにくい健全な経営を期待できるでしょう。ただし、ファミリーマンション投資には注意点もあるため、専門家の意見を取り入れながら進めることをおすすめします。
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記事の監修者:一誠商事編集部
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