「不動産投資は副業なのか?」という疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、多くの会社では不動産投資を副業とみなしていないため、副収入を得る手段として活用できる可能性があります。
今回は、副業禁止で不動産投資がバレるとどうなるのかという疑問に対する回答や、副業とみなされない理由、注意点について解説します。さらに、副業で不動産投資を始める時のポイントや、始め方なども紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
副業禁止で不動産投資がバレるとどうなる?問題ない?
そもそも副業が禁止されているか否かは、就業規則によって規定されており、会社ごとに異なります。仮に、副業禁止と規定している会社であっても、不動産投資に関しては許可されるというケースが少なくありません。
というのも、不動産投資を資産運用の一環とみなし、副業として扱わない企業が多いためです。そこで、副業が禁止されている場合も、まずは所属する企業に確認してみるとよいでしょう。
不動産投資の概要や種類については、以下の記事で詳しく解説しています。
不動産投資とは?初心者向けに種類・メリット・リスクをまとめて解説
不動産投資のメリット
会社員が不動産投資をするメリットとして、本業に支障を来すことなく、手間を抑えた状態で収入を得られることが挙げられます。不動産投資でローンを組んだ場合は、自己資金の負担を抑えられるためです。大手企業に勤めていたり、年収が高かったりすると銀行の融資審査にも通りやすいので、スムーズにローンを組める可能性があります。
また、生命保険代わりに活用できることもメリットといえます。ローン契約者は、団体信用生命保険に加入することが一般的です。万一、ローン返済中に契約者が亡くなった場合、団体信用生命保険の適用によりローン債務が免除され、無借金の不動産物件を家族が相続できます。
不動産投資が副業とみなされない理由3つ
次に、多くの会社で不動産投資が副業とみなされない理由について解説します。
本業に支障が出にくいため
副業を禁止している企業が多い理由の一つが、本業に支障を来すことが懸念されるためです。しかし、不動産投資の場合、時間や手間をほとんど割く必要がないので、株式投資や投資信託のように資産運用とみなされるケースが多い傾向です。
不動産の管理業務を管理会社に委託しておけば、不動産物件に関する突発的なトラブルなどにも迅速に対処してくれるため、自身の手間はほとんどかからないでしょう。
企業の情報漏洩リスクが少ないため
副業として他社に勤める場合、自社の事業に関する情報などが漏洩するリスクもあります。一方、不動産投資の場合、そもそも情報漏洩するような機会がありません。
企業における情報漏洩リスクが低いことも、副業は禁止でも不動産投資を容認している企業が多い理由といえます。
相続や譲渡などやむを得ないケースがあるため
親族からの相続や譲渡によって、やむを得ず収益物件を所有するというケースもあります。従業員が自ら投資を始めたわけではないため、企業側としても副業禁止の旨を規定しづらいとされています。
「副業禁止」に違反するかも?不動産投資の注意点
前述のとおり、副業禁止の会社で不動産投資が許容されるケースは多く見られます。しかし、投資の規模が大きい場合は禁止されたり、一部の職業は不動産投資が禁止されていたりするので留意しておきましょう。
ここでは、会社員が不動産投資を始めるうえで知っておきたい注意点を紹介します。
「事業的規模」の不動産投資は禁止される可能性がある
5棟10室以上の不動産の投資をしている場合は、事業的規模とみなされる可能性があるので注意が必要です。不動産投資自体は許容している会社でも、事業的規模の投資は副業禁止のルールが適用される可能性があります。
事業的規模の不動産投資になることを避けるには、戸建て経営の場合は5棟未満、アパート経営の場合は10室未満に抑えるとよいでしょう。これは「5棟10室」基準とも呼ばれ、所得税基本通達26-9を根拠とするものとされています。
職業によっては不動産投資が禁止されている
金融機関や証券会社に勤める会社員の場合、投資全般が禁止されているというケースもあるので、事前の確認が必須です。事前の届け出を行えば、投資が認められることもあります。
また、公務員の場合は法律で副業が禁止されています。ただし、不動産投資が一定の規模に達していない場合は副業に該当せず、容認される可能性もあるので、所属する組織に相談してみるのも手です。
公務員のアパート経営の経営条件やメリットなどを知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
公務員のアパート経営は違法?経営条件やメリット・デメリット、注意点を解説
副業で不動産投資を始める時のポイント
ここからは、不動産投資を始める時の3つのポイントを見ていきましょう。
就業規則を確認しておく
雇用されている会社の就業規則を確認して、副業に関するルールが規定されているかを調べておくことが大切です。ただし、会社によっては従業員が副業を行うことを想定しておらず、就業規則に載せていないというケースもあるので注意しましょう。
副業が可能か否かの判断に迷う場合は、あらかじめ会社に相談しておくことで、安心して不動産投資をスタートできます。
本業に支障が出ないように気を付ける
もしも不動産投資を始めて本業に支障が出ると、雇用されている会社に迷惑をかけてしまいます。対策として、物件の管理は自身で行おうとせず、不動産会社の賃貸管理サービスなどを活用するのがおすすめです。
賃貸管理サービスを利用した場合、賃貸借契約や入居者の管理を任せられるので、管理業務の手間なく不動産を運用できます。さらに入居者募集の活動も行ってくれるため、賃貸物件の空室を減らし、安定的な不動産経営を実現しやすくなるでしょう。
副業所得が20万円超なら確定申告を行う
不動産投資の年間所得が20万円を超える場合、確定申告が必要です。この年間所得とは、年間の収入から必要経費を差し引いたものを指します。
もしも確定申告を怠ると、無申告加算税や延滞税が課されてしまい、自身の負担になるおそれがあるので気を付けましょう。
副業収入を得る!不動産投資の始め方
不動産投資を始める際の主な流れは以下のとおりです。
- 不動産投資の情報収集・目的決めを行う
- 信頼の置ける不動産会社に相談する
- 物件の資金計画を立てる
- 不動産物件を購入して運用する
まずは、不動産投資に関する情報を収集し、目的を決めましょう。その後、信頼の置ける不動産会社に相談することが大切です。不動産会社に相談すれば、自身の投資目的に沿った優良な物件を紹介してもらえたり、投資計画に関するサポートを受けられたりします。
次に、不動産会社の担当者と相談しながら、投資における資金計画を立てていきましょう。不動産会社からは、初期費用といったコストや空室リスクなどを踏まえて、的確なアドバイス・サポートを受けられます。
最後に、ローンの申請・審査や購入に関する契約を行い、不動産物件の運用をスタートさせましょう。
不動産投資のやり方に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
不動産投資のやり方|物件購入・管理運用・確定申告の流れを紹介
まとめ
不動産投資は本業に支障が出にくく、情報漏洩のリスクも低いため、多くの企業では副業として扱われていません。ただし、事業的規模の不動産投資は禁止されるおそれがあることや、職種によっては禁止されていることに留意しましょう。
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記事の監修者:一誠商事編集部
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