不動産投資は物件価格が変動しにくいことや、家賃が暴落しにくいことなどから、安定性の高い投資方法とされています。そのため、低金利が続くなかでの資産運用先として、不動産投資を始める方は少なくないようです。

これから中古アパートを購入して賃貸経営を行うにあたり、メリットやアパート経営の開始手順を知りたい方も多いのではないでしょうか。

今回は、中古アパート経営のメリットや注意点、初期費用、向いている人の特徴、開始手順を詳しく解説します。不動産経営を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

中古アパート経営は儲かる!4つのメリットとは

中古アパート経営は儲かる!4つのメリットとは
中古アパート経営は、注意点や初期費用などを踏まえて取り組めば、儲かる見込みのある不動産投資です。ここでは、中古アパート経営のメリットを4つ紹介します。

新築に比べて利回りが高い

中古アパートは、新築のアパート・マンションよりも物件価格が割安です。投資金額を抑えられるため、利回りが高くなる傾向にあります。不動産投資では、利回りが高いほど収益性の高い物件とされています。

中古アパートを含めた物件別の利回りの目安は、以下のとおりです。

  • 中古アパート:約5~10%
  • 新築アパート:約4~5%
  • 中古マンション:約3~7%
  • 新築マンション:約2~5%

中古アパートの利回りは約5~10%となっており、新築物件よりも高いことがわかります。

節税効果がある

中古アパート経営では、所得税・住民税を節税する効果が期待できます。これは、減価償却費を多く計上でき、不動産所得を抑えられるためです。

また、中古アパートには木造が多いこともポイントです。減価償却費を計上できる期間は物件の法定耐用年数によって決まり、法定耐用年数は物件の構造や用途によって異なります。

木造の住宅用物件は法定耐用年数が22年となり、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などと比べると長くありません。減価償却費を計上できる期間が短い分、1年あたりの計上金額が大きくなり、節税につながります。

少額から投資を始められる

中古アパートは、少額からの投資が可能であり、投資を始めやすい点がメリットです。

物件価格は築年数が経過するにつれて下がる傾向にあり、比較的安価に購入できる中古アパートが多く存在します。予算に応じて、購入する物件の選択肢も広がるでしょう。

資産価値の下落幅が少ない

中古アパートは購入時点で資産価値が下がっている状態のため、不動産所有後も、資産価値の下落幅が少ない傾向にあります。一方で新築アパートの場合は、初回の住人が入居した際に大きく資産価値が下がるといわれています。

中古アパートの資産価値は経済動向にも左右されづらいといわれており、インフレ時には家賃が上がる可能性もあります。

中古アパート経営をするうえでの注意点3つ

中古アパート経営にはメリットがある反面、デメリットともいえる注意点があります。ここでは、3つの注意点を紹介するので押さえておきましょう。

空室リスクがある

一般的に、中古アパートは新築アパートよりも人気が落ちるため、空室リスクがあることに注意しなければなりません。必要に応じて、老朽化した設備の修繕やリフォームを行うとよいでしょう。

不動産会社のなかには、入居者募集や賃貸借契約などの賃貸管理を委託できるサポートサービスを提供しているところもあるため、空室が続く場合には利用を検討してください。

サポートサービスでは、プロの視点から中古アパート経営に関するさまざまなサポートを受けられるため、初めて不動産経営を行う方も安心して取り組めるでしょう。

修繕コストがかかりやすい

築年数が経過した中古アパートでは、修繕コストがかかりやすい点にも留意しておきましょう。購入する物件を決める際には、価格だけでなく、将来的に予想される修繕費も考慮することが大切です。

また、不動産会社と連携し、修繕計画を立てたうえで修繕費用の積み立ても実施しておくと安心です。具体的な修繕箇所は、下表を参考にしてください。

修繕箇所

建物全体 屋根、外壁、ベランダ、雨樋(あまどい)、廊下、階段
給排水管 給水管、排水管、枡
室内設備 洗面台、トイレ、キッチン、エアコン、浴室設備、給湯器
その他 外構、外部建具、共用設備(宅配ボックス、防犯設備等)

売却しづらい傾向にある

中古アパートは、将来的に売却がしづらい傾向にあります。一般的に、中古アパート購入におけるローン審査は通りにくいとされ、買い手がすぐに見つからない可能性があるためです。

不動産投資の多くは中長期的な投資が前提のため、定期的なリフォームや空室対策を実施し、資産価値の高い物件として維持しながら経営を続けることが大切です。

中古アパート経営にかかる初期費用

中古アパート経営にかかる初期費用の一般的な目安は、物件価格の約15%です。初期費用の主な内訳として、以下が挙げられます。

費用 内容
物件取得費 アパートの購入にかかる費用。ローンを組む場合、物件価格の10~30%程度の頭金を準備することが一般的。
仲介手数料 売買契約が成立した際に、不動産会社に払う手数料。上限額は「物件購入価格×3%+6万円+消費税」で計算される。
※ただし、800万円以下の不動産売買における低廉な空家等の媒介特例あり
火災保険料
地震保険料
火災や地震などのリスクに備えて加入する保険の料金。地震保険に関しては、火災保険とセットで加入する必要がある。
印紙税 不動産売買契約書に課される税金。収入印紙を貼り付けて納税する。
登録免許税 アパートの登記に課される税金。登録免許税額は「固定資産税評価額×2%」で計算される。
司法書士報酬 登記手続きを司法書士に依頼する場合にかかる費用。依頼する際の相場は4万~20万円程度。
不動産取得税 アパートの取得に課される税金。「固定資産税評価額×4%」で計算される(2027年3月31日までは特例措置により3%で計算)。

アパート経営の初期費用や維持費用について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
アパート経営の初期費用や維持費用はいくら?必要な自己資金とローンについて

また、アパート経営における火災保険については、以下の記事で紹介しています。
アパート経営で重要な火災保険!その必要性やおすすめの特約・選び方などを徹底解説

中古アパート経営に向いている人の特徴

中古アパート経営に向いているのは、負担やリスクを抑えて不動産投資をしたい方です。前述のとおり、中古アパートは少額から投資しやすく、資金の負担を抑えやすい特徴があります。加えて、中古アパートの一棟投資は部屋数が複数あるため、空室リスクを分散して不動産経営を行えることも魅力といえるでしょう。

また、年収1,000万円以上の方も中古アパート経営に向いています。年収が高いほど、不動産投資による節税メリットを享受できるためです。

さらに、年収1,000万円以上の収入があれば、返済能力が高いと判断され、審査で有利に働きます。良い条件で融資を受けられる可能性が高く、購入できる物件の選択肢も増えることで、不動産投資を有利に進められるでしょう。

自身の将来設計や、不動産投資としてのメリット・注意点を踏まえたうえで、中古アパート経営が実現できるかを検討してください。

中古アパート経営を始める流れ

中古アパート経営を始める流れ
ここからは、中古アパート経営を始める流れを確認していきましょう。なお、アパート経営の始め方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

アパート経営の始め方|4つの方法や具体的な流れ、成功させるポイントも解説

1.中古アパート購入の目的を決める

まずは、不動産投資として中古アパートを購入する目的を決めましょう。

所得税・住民税の節税が目的であるなら、木造物件や築22年以上の築古物件が適しています。長期的な資産形成を目的とするなら、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の物件が適しています。

2.不動産会社に相談する

次に、信頼できる不動産会社へ相談します。業界歴の長い不動産会社や取引実績の多い会社を選ぶと、自身の要望に合った不動産物件を紹介してもらえる可能性が高くなります。

3.ニーズに適した物件を探す

続いて、不動産会社にサポートをしてもらいつつ、自身のニーズに適した物件を探しましょう。気になる物件が見つかった場合は、現地へ足を運んで建物や設備の状態、周辺環境などをチェックします。

4.物件を契約・購入する

物件を購入する旨を担当者へ伝えて、契約・購入のステップへ進みます。ローンに関する不明点などがあれば、不動産会社に相談して解消しておきましょう。

まとめ

中古アパート経営は、新築物件に比べて利回りが高いうえ、少額から投資を始められるなど、メリットが大きい不動産投資です。ただし、空室や修繕コストの発生など、リスクもともないます。中古アパート経営に不安がある方は、的確にサポートをしてくれる不動産会社に相談するとよいでしょう。

一誠商事では、地域密着の不動産会社として、茨城県南・県央~東京エリアで13店舗を展開しています。中古アパートの購入に関するご相談はもちろんのこと、賃貸管理戸数の実績が約2万6,000戸の「賃貸管理システム」による経営のサポートも可能です。

中古アパート経営のパートナーをお探しの方は、一誠商事へお気軽にご相談ください。

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記事の監修者:一誠商事編集部

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