相続した土地などをどのように活用すれば良いかわからず、空き地の状態になっているケースもあるのではないでしょうか。
たとえ空き地でも、現状を維持するためのコストや税金がかかるため、何らかの形で「ビジネス化」するのがおすすめです。
この記事では、空き地を活用しないことで生じる問題点を解説したうえで、「高収益を狙いたい」「初期費用を抑えたい」などの目的別に、空き地の活用方法を紹介します。
目次
空き地を活用しないことの問題点とは？
近年では、人口減少などの社会的背景により、空き地が増加傾向です。空き地の発生経緯としては、相続で取得した土地が空き地化するケースが多いと考えられます。
空き地を放置してしまうと、景観や衛生面が悪化し、近隣トラブルにつながる可能性があります。管理が行き届いていない場所だと判断されれば、犯罪の現場になるリスクもあるでしょう。したがって、空き地は適正に管理しなければなりません。
しかし、空き地は現状を維持するだけでも、除草費用や清掃費用などのコストがかかります。また、空き地でも所有している以上は、固定資産税や都市計画税といった税金も発生します。毎年の税金が積み重なれば、決して安くはない金額になるでしょう。
これらの点を踏まえると、空き地はただ維持管理するよりも活用して、収益を生みつつ節税効果も狙うのがおすすめです。
空き地活用ビジネス（1）収益性を重視する方向けのアイデア
ここから、具体的な空き地活用方法を紹介していきます。
まずは、収益性を重視したい方におすすめの活用方法を3つ見てみましょう。
賃貸住宅経営
一定の広さがある空き地なら、代表的な選択肢となるのが以下のような賃貸住宅経営です。
- アパート経営
- 賃貸マンション経営
- 戸建て賃貸経営
- 賃貸併用住宅経営
ニーズに合う経営ができれば、家賃収入による収益性や安定性を期待できます。また、節税効果も見込めます。
なお、賃貸併用住宅とは、自宅の一部を賃貸用の住戸とした物件のことです。賃貸併用住宅について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
賃貸併用住宅のメリットとは？注意点や成功のためのポイントも解説
また、アパート経営や賃貸マンション経営に興味がある方は、以下の記事も参考にしてください。
「土地あり」から始めるアパート経営、まず確認すべき最重要ポイントと落とし穴とは？
トランクルーム経営
トランクルームとは、荷物を預けられる保管・収納施設のことです。特に住宅街に近い空き地なら、トランクルームの需要は高めだと考えられます。
賃貸住宅を建てにくい変形地や狭小地でも、トランクルームなら経営しやすい点がメリットです。また、賃貸住宅のように人が暮らすわけではないため、施設の維持管理コストを抑えられます。
コインランドリー経営
コインランドリー経営は、空き地の広さに応じて柔軟に経営規模を調整できるのが特徴です。
「単身者」や「ファミリー層」などとターゲットを明確にし、競合が少ないエリアで稼働率を上げられれば、賃貸住宅経営より高い収益を期待できるケースもあるでしょう。ただし、収入が安定するまでには一定の時間を要する点に注意が必要です。
コインランドリーに必要な洗濯機や乾燥機といった設備は、購入またはリースで導入します。
空き地活用ビジネス（2）初期費用を抑えたい方向けのアイデア
続いて、初期費用を抑えたい方におすすめの空き地活用方法を3つ紹介します。
駐車場経営
駐車場には、大きく分類すると「月極駐車場」と「コインパーキング」があります。特に月極駐車場は、駐車スペースを舗装し車止めを設置するだけで始められるため、初期費用はあまりかかりません。土地活用をやめたい場合にも、立ち退きしやすいメリットがあります。
一方、コインパーキングの場合は専用設備の導入が必要ですが、パートナー会社による一括借り上げを活用すれば、初期費用を抑えることも可能です。
駐車場経営についてさらに詳しくは、以下の記事をご覧ください。
土地を駐車場にするメリット・デメリットは？種類別の特徴や経営成功のコツ
資材置き場賃貸
工場や建設会社などの近くにある空き地は、資材置き場としての需要が見込めます。更地のまま資材置き場として貸すだけなので、初期費用はかかりません。
資材置き場賃貸の収益性は高くありませんが、法人を相手に長期契約となるケースが多いため、安定性は期待できるでしょう。
貸し農園
空き地が農地で、賃貸住宅や駐車場などの需要も見込めないなら、そのまま貸し農園とする方法があります。
ただし、農地に区画を作って複数人に貸し出す場合は、水道などの整備や契約手続きが発生するため注意が必要です。初期費用や管理の手間を減らしたいなら、特定の借主に一括で貸し出すとよいでしょう。
なお、農地を貸し出す際には、原則として管轄の農業委員会から許可を受けるなどの必要があります。
空き地活用ビジネス（3）手間をかけたくない方向けのアイデア
ここでは、なるべく手間をかけずに運用したい方におすすめの空き地活用方法を2つ紹介します。
太陽光発電
日当たりが良く地盤がしっかりとしている土地であれば、空き地に野立ての太陽光発電設備を設置し、売電収入を得る方法があります。エリアニーズや集客のしやすさなどを考えなくて良い点がメリットです。
ただし、一般的には初期費用を回収するまでに10～15年程度かかるとされており、長期的な活用を想定する必要があります。収益が天候によって左右されることや、売電価格の下落リスクがあることにも気を付けましょう。
自動販売機設置
空き地に自動販売機を設ける場合は、自動販売機の設置作業から、商品の補充や売上の回収まで、すべてパートナー会社に任せられます。オーナーは、毎月の電気代を負担するのが一般的です。
商品が売れなければ収入は発生しないため、賃貸住宅経営や駐車場経営などと組み合わせて収益性を高めると良いかもしれません。
空き地のまま貸す・売るのも土地活用方法の一つ
ここまで紹介したビジネス以外にも、空き地のまま貸す・売るといった選択肢もおすすめです。基本的には貸主（売主）はお金をかけずに、空き地を有効活用できます。
例えば、空き地を自治体や事業者に貸し出し、地域のイベントスペースとして活用すれば、地域活性化にも貢献可能です。
一方で、空き地を手放してまとまった収入を得たい場合は、売却を検討するとよいでしょう。その際、特に長い間空き地だった土地は、隣地との境界を慎重にチェックすることが大切です。
土地の売却の手順や高く売るためのポイントなどについては、以下の各記事を参考にしてください。
理想的な土地の売り方を！売却の手順やコツ、費用・税金もまとめて解説
土地を高く売るために守りたいポイント7選！土地を売る際の注意点も
まとめ
収益性を重視したいなら賃貸住宅経営、初期費用を抑えたいなら駐車場経営など、空き地の活用方法には、目的に応じたさまざまな種類があります。土地の所有にこだわらない場合は、売却してまとまった収入を得るのも手です。
空き地を活用したビジネスを成功させるには、土地やエリアの特性などの諸条件を総合的に考え、適切な活用方法を選択しなければなりません。そのため、土地があるエリアに強い不動産会社に相談するとよいでしょう。
地域密着型の不動産会社「一誠商事」では、豊富なノウハウを活かし、土地・エリアの特性やお客様のご希望に最適な活用方法を提案可能です。茨城県南・県央～東京エリアの空き地活用にお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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記事の監修者：一誠商事編集部
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