※2020年3月現在
ハカセー。私のお友達のお父さんが、空き家になっている実家を相続したんだって。お父さんの生まれたおうちなんだけど、売るとか貸すとかまだ決めてないみたい。
そうか、空き家は全国的に増えておるんじゃ。総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、空き家は全国で848万9000戸あり、2013年と比べると29万3000戸増えておるんじゃ。空き家率は13.6%で、過去最高となったんじゃよ。
うわあ。そんなにあるの!
お友達のお父さんがまだ家をどうするか決めていないなら、まずは、日常の管理に気を配ってほしい。
どうして?
2015年に「空き家対策特別措置法」という法律ができた。これで、自治体が空き家の持ち主を把握したり、管理を指導したりすることができるようになったんじゃ。法律は、今、空き家を所有している人が対象じゃが、お友達のお父さんのように、いずれ相続で空き家を取得する人もおるじゃろ。今は関係がなくても、そういった人は、いずれ法律の対象になる。将来的なことも考えておきたいぞ。
そうなんだ。
さらに、所有者が空き家を放置などで、きちんと管理していないような状態にしていると、ひょっとしたら「特定空き家」に指定されてしまうかもしれん。ここで、「特定空き家」になると、固定資産税や都市計画税の減税の適用が受けられなくなる場合があるんじゃ。つまり、土地の固定資産税は、今の約6倍、都市計画税は約3倍になるかもしれん。
うわあ、大変。どうして?
建物が立っている土地は、固定資産税が6分の1に、都市計画税は3分の1に軽減されている。けれども、特定空き家になると、この制度が適用されなくなることがあるんじゃよ。
どのくらい固定資産税などが増えるかを説明しよう。計算式は以下じゃ。
●固定資産税評価額が3,000万円の物件
<軽減措置がある場合>
固定資産税1/6(軽減措置分)×1.4%(税率)=7万円
都市計画税1/3(軽減措置分)×0.3%(税率)=3万円
合計:10万円
⇒
<軽減措置がなくなると>
固定資産税そのまま×1.4%(税率)=42万円!約6倍
都市計画税そのまま×0.3%(税率)=9万円!約9倍
合計:51万円 総額5倍強!
毎年、これだけ払わないと、家が維持できなくなるんじゃよ…。
えー。すごすぎる…。
そうならないためにも、日々の管理が大事じゃ。
ねえ、じゃあどんな状態になると、特定空き家に指定されるの?
一つの例として、以下に状態を挙げてみた。もちろん、これは参考例じゃから、これ以外でもその都度、判断されることがあるぞ。チェックしてみよう。
<特定空き家に指定される一例>
- そのまま放置すると著しく危険な状態になると判断される状態
- 柱が傾いている
- 土台が沈下している
- バルコニーが腐食している
- そのまま放置すると衛生上有害となるおそれのある状態
- ゴミを放置している
- アスベストが飛散しそう
- 浄化槽が破損している
- 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損ねている状態
- 外壁が落書きされている
- 窓ガラスが割れている
- 草木が建物を覆っている
- その他、周辺の生活環境を守るためにはこのまま放置すると不適切な状態
- 木が道にはみ出ている
- 動物が棲みついている
- 門扉が施錠されていない
など
こういうの、知らない間になっていそうだよね。
家は住まないとどんどん傷んでしまう。定期的に掃除をしたり、窓や玄関を開けて空気の入れ替えをしたりせねばならん。
そうだね。
月1回程度はメンテナンスしたいが、遠方で頻繁に帰れない場合は、
一誠商事の空家管理サポートプラン「巡回くん」を利用する方法もあるぞ。もちろん、売却や賃貸の相談も可能じゃ。一度、近くの店舗に問い合わせてみてほしい。
- 巡回くん
https://www.issei-syoji.co.jp/asset/system.html
- 店舗一覧
https://www.issei-syoji.co.jp/journal/shoplist/
管理は大事だね。ハカセ、今回もありがとう!
今回のポイント
- その1 「特定空き家」に指定されると、固定資産税が約6倍に!
- その2 都市計画税も軽減措置がなくなり約3倍に!
- その3 土台の沈下や草木が茂っている状態なら要注意!
記事の監修者:一誠商事編集部
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