近年、価値観の変化などにより、独身で一戸建ての購入を検討する人が増加傾向にあります。納得のいく住宅を購入するためにも、事前の準備や購入する際のポイントを理解しておくことが大切です。
この記事では、独身で一戸建てを購入するメリットやデメリット、必要な準備などを解説し、併せて購入する際のポイントも紹介します。理想をかなえる一戸建ての購入を目指しましょう。
目次
独身で一戸建てを購入する人が増えている理由
これまでは、一戸建てを購入するのは家族がいる世帯というイメージがありました。しかし近年は、独身で一戸建てを購入する人も珍しくありません。
こうした背景には、どのような理由があるのでしょうか。
未婚率が高まっているから
厚生労働省白書(令和2年版)によれば、20代~50代どの年齢階級においても男女ともに未婚率が上昇していることが明らかになっています。また、1989年から2019年における初婚年齢は、男性で2.7歳、女性で3.8歳上昇していることがわかりました。
出典:厚生労働省「令和2年版厚生労働白書―令和時代の社会保障と働き方を考える―」
近年では女性の社会進出が活発化し、経済力のある女性が増加していると考えられます。時代の流れとともにこれまで当たり前とされてきた価値観も変化を遂げ、未婚のまま家を購入する人が増加しているのでしょう。
低金利や税制優遇などの経済的な事情から
近年の日本では、低金利の金融政策が実施されてきました。そのため、マイホームを購入する人にとっては有利な状況にあるのです。
また、賃貸物件に住んでいる場合は、毎月の賃料を支払っても税制優遇は受けられません。しかし、マイホームを購入すれば、条件次第で住民税控除や住宅ローン減税などの税制優遇が適用できます。
以上のことから、高額なローンを組むことにはなるものの、賃貸物件に住み続けるよりも一戸建てを購入したほうが経済的なケースもあるのです。
独身で一戸建てを購入するメリット・デメリット
独身で一戸建てを購入する際には、メリットやデメリットを理解しておくことが大切です。自身にとって、メリットやデメリットになり得る要素は何なのか考えながら確認していきましょう。
メリット
一戸建てを持つことで得られるメリットは人それぞれ異なりますが、独身者の場合は主に以下のようなメリットを感じることが多い傾向です。
- 住宅ローンの返済が早く終わる
- 自由度が高い
- 家賃を払い続ける必要がない
- 老後の暮らしに安心感を持てる
- 資産としての運用が可能
独身者の場合、生活費を節約したり貯金したりしやすい状況といえます。そのため、20代や30代のうちに一戸建てを購入すれば、家庭を持っている人よりも早くローンを完済できる可能性があるでしょう。
家賃の支払いに近い形で毎月ローンを返済してゆけば、老後も安心して暮らせる場所を確保することが可能です。また、自身が所有しているため、単に住むだけでなく資産として運用するなど、自由に扱えるのもメリットの一つになり得ます。
デメリット
他方、以下のようなデメリットも独身での一戸建ての購入にはあります。
- 気軽に住み替えられない
- 保険料が高額
- 光熱費が高くなりやすい
- 掃除が大変
- ご近所付き合いが必要
結婚や転勤など、ライフイベントによっては引っ越さなければならないケースもあります。住宅は大きな買い物のため、住み替えや売却を決断するのは簡単ではないでしょう。
賃貸であれば家財保険のみ加入するのが一般的ですが、一戸建ては建物の保険も自身で支払わなければなりません。また、光熱費の基本料金は、集合住宅のほうが安めに設定されています。
賃貸のようなコンパクトな間取りではないため、掃除に必要な労力も増えるでしょう。さらに、ご近所付き合いをないがしろにできないことも、デメリットの一つになり得ます。
独身で一戸建てを購入するために必要な準備
独身で一戸建てを購入する際には、どのような準備が必要となるのでしょうか。ここでは、住宅を購入する前にやっておくべきことを紹介します。
◇リサーチ
未婚で一戸建てを購入する際は、通勤や買い物のしやすさなど、自身にとって利便性の良い立地を選べます。そのためにも、念入りにリサーチすることが重要です。
また、流行に左右されないような周辺環境と馴染みの良い外観であることや、経年劣化にも対応しやすい外壁かどうかも確認しておくとよいでしょう。
ほかにも、平屋なのか二階建てなのか、バルコニーはあるのかなど、一戸建てにもさまざまなタイプの住宅が存在します。また、タイプによって価格も異なるため、将来のライフプランなども踏まえて検討することが大切です。
最低限の必要資金
土地や家を購入したのち、半年~1年以内には不動産取得税を支払うことになります。金額は取得した不動産の3%ほどですが、ある程度まとまった資金を用意しておかなければなりません。(ただし、不動産取得税には税額軽減措置もあります)
また、急なけがや病気などの際にも対応できるように、当面は生活できる程度の資金も用意しておくことが大切です。たとえ貯金があったとしても、そのすべてを頭金に使ってしまうのではなく、急を要するシーンですぐ使えるように用意しておきましょう。
条件の選定
自身の理想をかなえる住宅を購入するためには、事前に条件を選定しておくことが大切です。例えば、予算や住宅タイプ、立地、間取りなど、一戸建ての購入に関するさまざまな要素について考えます。
条件を選定する理由は、購入するタイミングによって予算や間取りが変わってくる可能性があるためです。70歳前後でローンを完済する計算で予算などを設定し、そのなかで自身の理想を反映するとよいでしょう。
独身で一戸建てを購入する際のポイント4つ
独身で一戸建てを購入する際の魅力は、自身の理想を尊重し、反映させられることです。より良い状況で購入するためにも、どのようなことを念頭に置きながら購入すれば良いのか確認しておきましょう。
資産価値が下がりにくい家を意識する
建物は経年劣化するため、時間の経過とともに価値は失われていくものです。したがって、時間の経過に左右されない要素にも注目して購入するとよいでしょう。
例えば、駅からの距離や日当たり、災害時の避難場所など、良好な条件を兼ね備えた住宅は資産価値が下がりにくいと考えられます。また、公共の乗り物や周辺施設を利用する際の利便性の良さなども、資産価値を維持する要素です。
住宅ローン減税を受けるための条件を確認する
住宅ローンを利用する場合、住宅ローン減税を適用することが可能です。ただし、一定の条件を満たす必要があります。
なお、住宅ローン減税は、新築物件と中古物件で満たすべき条件が異なることも理解しておかなければなりません。ほかには、返済期間や年間所得額などの条件も設けられているため、購入前に確認しておきましょう。
ライフスタイルの変化を想定しておく
今は結婚する予定がないとしても、将来結婚する可能性は十分考えられます。また、出産や転勤などによって、ライフスタイルに変化が訪れるかもしれません。
上記のような変化が起こった場合を想定し、引っ越した際には住宅を売却するのか、あるいは賃貸として運用するのかなど、具体的に決めておくとよいでしょう。
また、家族が増えた際にはリフォームして部屋を増やす可能性も考えられます。ライフスタイルや取り巻く環境は変化することを念頭に置き、状況に応じた対応を検討することが大切です。
老後の住みやすさを考慮する
売却などはせず、自身が老後を過ごすことを想定して住みやすい家に仕上げることも選択肢の一つです。バリアフリーを意識し、家のあらゆる段差をなくす方向で整備するとよいでしょう。
また、老後でも動きやすいように、効率的な動線の配置を意識することが大切です。例えば、直線で移動できるような間取りにすれば、移動する際の体力を最小限に抑えられます。
ほかにも、手すりを設置する可能性があることも考慮し、下地材を入れておくことも検討しましょう。
まとめ
未婚率の上昇によって、独身でも一戸建てを購入する人が増加しています。未婚での購入にはメリットもデメリットもありますが、購入前に必要な準備を済ませておくことで理想の住宅を所有できるでしょう。また、購入する際のポイントを押さえておけば、より理想をかなえる一戸建てを取得することが可能になります。
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