アパート経営における目安の入居率は?計算方法や入居率アップのポイント

アパート経営における目安の入居率は?計算方法や入居率アップのポイント

入居率は、安定したアパート経営を行う上で欠かせない指標です。アパート経営における理想の入居率はどのくらいなのか、入居率を上げるにはどうすればよいのかなど、気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、アパート経営において目標にすべき入居率の目安や計算方法、入居率アップのポイントなどを解説します。アパート経営を成功させたい方はぜひ参考にしてみてください。

なお、アパート経営の始め方について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。


アパート経営の始め方|4つの方法や具体的な流れ、成功させるポイントも解説

アパートの入居率とは?目安は?

アパートの入居率とは?目安は?
入居率とは、アパートの総戸数のなかで、入居者がいる戸数の割合です。

総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」によると、2023年における全国の共同住宅の総数は2,496万8,000戸です。

そのうち空き家は502万9,000戸であり、空き家率は約20%に上っています。つまり、全国の共同住宅の入居率は、約80%と推測できます。

入居率が高まるほど収益性はアップするので、安定したアパート経営を行うには、空室を減らすための取り組みが重要です。

参考:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」

目標にすべき入居率の目安

一般に、安定したアパート経営を実現する入居率の目安は95%以上だといわれています。ローンの返済状況やランニングコストなどの状況によって変わるものの、アパートの入居率が70~80%になると、やや苦しい経営状態ととらえられます。また、入居率が50%ほどに落ちてしまうと、アパート経営はかなり厳しい状態といえるでしょう。

なお、入居率は3つの方法で計算できますが、計算方法によって数字は変わります。そのため、入居率を参考にして物件を購入したり、管理会社に管理を委託したりする場合は、どの計算方法で算出しているかを調べることが大切です。

【種類別】入居率の計算方法

ここでは、入居率を計算する3つの方法について、種類別に確認していきましょう。

時点入居率の場合

時点入居率とは、ある一定期間における入居率です。計算式は以下のようにシンプルで、入居率を手軽に算出できる反面、年間あるいは長期的な期間を通じた入居率を把握できないことには留意が必要です。

時点入居率を計算する際は、以下2つの式を使って求めます。

【計算式】
空室÷総戸数=時点空室率
1-時点空室率=時点入居率

例えば、総戸数20戸のアパートで空室が2戸あった場合の時点入居率は90%です。

時点空室率=2戸÷20戸=0.1
時点入居率=1-0.1=0.9

稼働入居率の場合

稼働入居率とは、1年間のうち実際に入居者がいた日数が占める割合です。ただし、不動産会社によって、稼働期間の定義には違いがあることに留意が必要です。具体例を挙げると、入居者が退去したあとのクリーニングにかかる日数を、稼働期間に含むか否かといった違いがあります。

稼働入居率を求める際の計算式は、以下のとおりです。

【計算式】
空室日数÷稼働日数=稼働空室率
1-稼働空室率=稼働入居率

例えば、1年における空室日数が50日だったと仮定したときの稼働入居率は約86%です。

稼働空室率=50日÷365日=0.14(小数点第3位以下四捨五入)
稼働入居率=1-0.14=0.86

賃料入居率の場合

賃料入居率とは、満室時の賃料に対する実質賃料の割合です。計算式は以下のとおりです。

【計算式】
空室賃料÷年間総賃料=賃料空室率
1-賃料空室率=賃料入居率

例えば、満室時の月額賃料収入が100万円で、1年における空室日数が計2ヵ月だった場合の賃料入居率は約83%です。

賃料空室率=(100万円×2ヵ月)÷(100万円×12ヵ月)=0.17(小数点第3位以下四捨五入)
賃料入居率=1-0.17=0.83

アパート経営で入居率をアップさせる方法5つ

アパート経営で入居率をアップさせる方法5つ

次に、アパート経営で入居率をアップさせる方法を5つ紹介します。

賃貸ニーズの高い物件を経営する

これから物件を購入してアパート経営を始めたいと考えている場合は、賃貸ニーズの高い立地かどうかに着目することが大切です。一般に、都市部の人気エリアや人口増加傾向にあるエリアにある物件は、入居率も高めです。

また、駅や商業施設、病院が近いなど利便性が高いエリアに建つ物件も、高い入居率が見込まれます。このような条件に当てはまる物件を効率的に探したい場合は、地域の不動産事情に精通している不動産会社に相談することをおすすめします。

外観・共用部のメンテナンスを行う

アパートの入居希望者が内見する際、外観・共用部の見た目が第一印象を左右するといわれているので注意しましょう。

例えば、アパート外部のコンクリートがひび割れていたり、共用部が汚れていたりすると、入居希望者が悪い印象を抱いて敬遠されてしまいかねません。入居率を上げるためには、外観・共用部の汚れや破損を放置せず、定期的なメンテナンス、清掃を行うことが大切です。

内装・設備を整備する

アパートの内装や設備は、築年数を重ねるほど劣化が進行します。外観・共用部と同じく、入居希望者に好印象を与えて住みたいと思ってもらうには、リフォームやハウスクリーニングなどを行ってきれいにすることが重要です。

内装・設備を整備する際の具体例として、以下が挙げられます。

  •  クロスの張り替え
  • システムキッチンの導入
  •  畳からフローリングへの変更
  • 収納スペースの増設
  •  浴室設備の交換

募集条件を見直す

アパートの入居率を上げたいのなら、敷金や礼金、更新料を減額するなど募集条件を見直すのも手です。場合によっては、見込み利益や周辺物件の家賃相場を踏まえて、所有しているアパートの家賃を下げる方法もあります。

ただし、家賃をいったん下げると将来的に上げるのが難しくなるため、慎重に検討する必要があります。

実績が豊富な不動産会社のサポートを受ける

アパートの入居率を上げるには、賃貸経営のサポート実績が豊富な不動産会社に相談することも大切です。不動産会社を選ぶときには、これまでの管理戸数や平均入居率などの実績をチェックしましょう。

また、入居者の管理のほか、入居者募集から審査、賃貸借契約の締結、退去までワンストップでサポートしてくれるかということも確認しておきましょう。まとめてサポートを依頼できれば、オーナー側の手間が減るだけでなく、より安定したアパート経営を実現できます。

不動産会社の選び方については、ぜひ以下の記事もご覧ください。

不動産投資会社の選び方は?会社選びが重要な理由とともに解説

不動産会社のサポートで経営アパートの入居率をアップ!

不動産会社の適切なサポートを受けると、アパートの入居率を上げられる可能性が高まります。すでにアパート経営をしており、現状の入居率から改善したい場合は、管理を委託している不動産会社の変更を検討してみてはいかがでしょうか。

まずは、現在管理を委託している不動産会社と締結している管理委託契約書で、途中解約に関する条件などを確認しましょう。そして入居率が低いなど現状の問題点を整理したうえで、新しい不動産会社に相談してみるのがおすすめです。

賃貸管理のサポートを依頼したいなら、一誠商事の「賃貸管理システム」の利用をぜひご検討ください。賃貸管理戸数約2万6,000戸、年間契約数7,000件の実績があり、入居者募集から退去までアパート経営にまつわる一連の管理業務をお任せいただけます。

賃料査定や相談は無料なので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

安定したアパート経営を実現する入居率の目安は、約95%といわれています。入居率を上げるためにも、賃貸ニーズの高い物件を経営したり、外観や共用部、内装などをきれいに保ったりすることを心がけましょう。

アパート経営を行うにあたり、不動産会社の適切なサポートを受けたい方は、茨城県南・県央~東京エリアで13店舗を展開している「一誠商事」にご相談ください。賃貸管理戸数約2万6,000戸の実績を活かし、入居率を上げてアパート経営を成功に導くサポートをいたします。

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記事の監修者:一誠商事編集部

一誠商事株式会社が運営する情報サイト編集部。

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