田舎の家を処分するには?所有し続けるリスクと売れない場合の対処法

田舎の家を処分するには?所有し続けるリスクと売れない場合の対処法

「田舎の家を相続したがどう処分したらいいか」「売りに出しているのになかなか売れない」と悩んでいる方もいるでしょう。

不動産を所有し続けることにはさまざまなリスクが伴います。そのため、自分が納得できるような処分方法をなるべく早く見つけることが大切です。

今回は、田舎の家を所有し続けるリスク・デメリットや処分する方法、家が売れない場合の対処法を解説します。

田舎の家を処分せずに所有し続けるリスクとデメリット

田舎の家を処分せずに所有し続けるリスクとデメリット
まずは田舎の家を所有し続けるリスク・デメリットを紹介します。

固定資産税がかかる

不動産(田舎の家)は、所有している限り固定資産税がかかります。

固定資産税とは、毎年1月1日に固定資産(土地や家屋など)を所有している人全員に課せられる税金のことです。土地や建物の評価によってその金額は変わりますが、自分が住んでいなくても支払い続ける必要があるため、家計に負担がかかるでしょう。

田舎の家がある地域によっては、固定資産税のほかに都市計画税も毎年支払わなければなりません。

適切な管理が必要になる

誰かが住んでいる家よりも、人がおらず空き家となっている家のほうが老朽化するスピードは速くなります。そのため、離れた場所に住んでいたとしても適切な管理は欠かせません。

管理がきちんとできていないと、倒壊や害虫発生の恐れがあります。田舎の家自体の資産価値が下落してしまうこともあるでしょう。

また、このまま放置するのは危険(不適切である)と自治体から判断された場合は「特定空き家」に指定される恐れもあります。田舎の家が特定空き家に指定されると固定資産税が大幅に上がるため、そういう意味でも定期的な清掃や点検が必要なのです。

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近隣トラブルに発展する恐れがある

田舎の家をそのまま放置し続けると、近隣トラブルに発展する恐れもあるため注意が必要です。

上記でも伝えたように、「適切な管理ができていない=建物が老朽化するスピードが速く、雑草も生い茂っている」状態です。そうなった建物は、以下のようなトラブルの原因を作り出してしまいます。

  • 良好な景観が失われる
  • ゴミの不法投棄によって異臭が発生する
  • 害虫が発生する
  • 建物が崩壊・破損して第三者にケガをさせてしまう

田舎の家を処分する方法3つ

ここでは、田舎の家を処分する方法を3つに分けて解説します。

売却

田舎の家を売却する方法として、以下の5つが挙げられます。

売却方法 かかる費用 特徴
不動産会社に仲介を依頼して買い手を探す 仲介手数料がかかり、その金額は売買価格によって変わる(契約が成立したときに発生)
例:200~400万円以下で売れた場合、売買価格×4%+2万円+消費税が上限
  • 全面的にプロに任せられる
  • 家の状態によっては売却活動が長引く可能性がある
  • 不動産会社によっては断られる可能性がある
不動産会社に直接買い取ってもらう なし
  • スムーズに家を売却できる
  • 家の片付けをする必要がない
  • 仲介を依頼して買い手を探すよりも売却価格が安くなる
家を解体して更地にしてから売却する 家の構造や立地条件などで解体費用が変わる
目安となる金額
木造:1坪あたり3~5万円
鉄骨造:1坪あたり4~7万円
鉄筋コンクリート造:1坪あたり6~8万円
  • 家をそのまま売り出すよりも、買い手が見つかりやすくなる
  • 翌年からの固定資産税が高くなる
  • 売却できなければ大きな赤字になる
リフォームしてから売却する 築年数やリフォームの内容によって大きく変わる
  • 家をそのまま売り出すよりも、買い手が見つかりやすくなる
  • 高く売れる可能性もあるが、赤字になる可能性もある
  • 売却するまでに時間がかかる
空き家バンクを活用する なし(不動産会社が仲介して契約した場合は、仲介手数料が発生する)
  • 買い手が見つかる可能性が広がる
  • 自治体によっては家の修繕費の一部を補助してもらえる
  • 個人間でやり取りする際にトラブルが発生する可能性がある

ただし、売主の独断でリフォーム・解体を行うのはおすすめできません。

リフォームすることで利便性は上がるものの、かえって買い手が見つかりにくくなる可能性もあります。仮に買い手が見つかったとしても、自分好みにリフォームし直したがることも考えられるでしょう。

また、家を解体して更地にすると「住宅用地の特例」が適用されなくなり、翌年の固定資産税が大幅に上がってしまいます。買い手がなかなか見つからない場合は、家計にかなりの負担がかかるのです。

相続した土地はすぐに売却すべき?売却するメリットや適用できる特例を解説

貸出

田舎の家を貸し出す場合、賃貸物件として家を貸すか、取り壊して借地として貸すかの2つの選択肢があります。どちらの場合も需要があるかをしっかりと見極める必要はありますが、固定資産税をまかなえるほどの収益が得られる可能性はあるでしょう。

ただし、借地の場合は数十年返却されないことも十分あり得ます。賃貸物件として貸す場合も、なかなか借り手が見つからなかったり入居者とトラブルになったりするリスクがあるため注意してください。

貸出は、田舎の家や土地をそのまま残しておきたいという方に向いている選択肢といえます。

田舎でおすすめの土地活用アイデア5選!活用したほうが良い理由や注意点も解説

寄付・贈与

「利益が出なくてもいいから田舎の家を手放したい」という方は、寄付・贈与する方法もあります。

自治体へ寄付すれば固定資産税がかからずに済み、家計への負担を軽くできます。ただし、自治体では利用目的のない空き家の寄付は受け付けていない可能性が高いため、実際に行うのはかなり厳しいでしょう。

個人の方へ譲ることも可能ですが、その場合は譲り受けた人に贈与税が課されるため、譲り先はなかなか見つかりにくいといえます。

また2023年4月から開始された相続土地国庫帰属制度により、一定の条件を満たせば土地を国へ返還できるようになりました。しかし土地を引き取ってもらうには家の解体・撤去が必要で、1筆あたり1万4000円の審査手数料や原則として20万円の負担金も支払わなければなりません。

そのため寄付・贈与するのはハードルが高いでしょう。

[2023年4月から法改正]不動産を相続したらやるべきことが増える?不要な土地は国が引き取ってくれる?

なかなか家が売れない!そんな時は田舎の家の売却が得意な不動産会社を見つけよう

なかなか家が売れない!そんな時は田舎の家の売却が得意な不動産会社を見つけよう

田舎の家の処分をお考えの方のなかには「売りに出しているのになかなか家が売れない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。その理由としては、以下のものが考えられます。

  • 田舎での需要が低い
  • 老朽化が進んでいる
  • 物件自体は安くてもリフォーム・リノベーション代や維持費がかかる
  • 対応できる不動産会社が少ない

売れるようにするには、リフォーム・リノベーションをしたり家を解体して更地にしたりするのも良いですが、まずは田舎の家の売却が得意な不動産会社を探してみましょう。不動産会社にはそれぞれ得意なエリアや物件があるため、田舎の家が建っているエリアが得意なところに頼めば売れる可能性があります。

一誠商事は茨城県南・県央~東京エリアにネットワークを展開している地域密着型の不動産会社です。不動産の売却をサポートするほか、お客様の家を直接買い取ることも可能ですので、気になる方はお気軽にご相談ください。

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相続放棄するのも一つの選択肢

田舎の家の処分にお困りなら、相続放棄を考えるのもよいでしょう。

相続放棄したらどうなる?

相続放棄すると田舎の家を手放せますが、相続したプラスの財産もマイナスの財産もすべて放棄することになるため気を付けましょう。

以前は、相続放棄しても相続人に保存義務(管理義務)は残りましたが、2023年4月の民法改正によって、相続財産を現に占有していない場合は保存義務が発生しなくなりました。

反対に、現に占有している状態、例えば相続財産を残して亡くなった方と一緒に暮らしていた相続人などは、相続放棄したあとも不動産を管理していく必要があります。

もしご自身が相続財産を現に占有していた場合は、ほかの相続人へ引き継ぐ、もしくは相続財産清算人の選任を家庭裁判所へ申し立てることで、保存義務を免れます。

相続放棄すべきかどうかの判断基準

相続放棄すべきかどうか迷っている時は、不動産を含む全相続財産を入念に調査しましょう。

もし合計額がマイナスになる場合は、相続放棄したほうが良いといえます。そして合計額がプラスになる場合は、相続したうえで家の売却や貸出のような方法をとるほうが賢明です。

相続放棄は、相続の存在を知ってから3ヵ月以内に手続きをする必要がありますが、一度相続放棄すると原則として取り消せません。田舎の家を管理する手間やかかる費用を総合的に見て、相続放棄すべきか判断することが大切です。

まとめ

田舎の家を処分する方法は大きく分けて売却、貸出、寄付・贈与の3つあります。さらに売却には「不動産会社に直接買い取ってもらう」「家を解体して更地にしてから売却する」などの選択肢があるため、相続した家の状況や需要に合ったものを選びましょう。

一誠商事では、不動産売却のご相談から査定、売買契約、引き渡しまで全面的にサポートいたします。査定後そのまま買い取ることも可能ですので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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記事の監修者:一誠商事編集部

一誠商事株式会社が運営する情報サイト編集部。

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