アパートの名前をおしゃれにして入居率アップ！ネーミングのポイントと注意点

アパートの名前はどう決める？名前を構成する4つの要素を知ろう

アパートの名前の多くは、次に挙げる4種類の構成要素で成り立っています。まずはこれらの要素について見ていきましょう。

ただし、4つすべてを盛り込もうとすると名前が長くなってしまいます。欲張りすぎず、2つ程度の要素を組み合わせてシンプルな名前にするのがおすすめです。

不動産用語

不動産関連の用語のなかには、「家」や「住宅」を表す言葉があります。

フランス語の「メゾン」やスペイン語の「カーサ」などは、実際のアパート名によく使われている例でしょう。似たような意味をもつ「レジデンス」もよく使われますが、こちらは「大きな邸宅」というニュアンスを含む英語です。

これらの用語をアパートの名前に入れれば、「この物件は賃貸住宅である」ということが伝わりやすくなります。

地名・人名

地名や最寄り駅の名前なども、アパート名によく使われる要素です。これらを使うことで、物件の所在地をわかりやすく示せます。

「メゾン鈴木」や「高橋荘」のように、人名が入ったアパート名もよく見かけるでしょう。こうしたネーミングには、入居者に親しみやすさを感じてもらう効果が期待できます。

また、人名を外国語に訳した単語を使うというのも一つのアイデアです。例えばオーナーが「鈴木さん」なら「ベル・ウッド」、「高橋さん」なら「ハイ・ブリッジ」のようなネーミングが考えられます。

立地の特徴

物件の周辺環境を表す言葉も、アパートの名前によく使われる要素です。

例えば英語で「高台」を表す「ハイツ」や「頂上」という意味の「クレスト」、フランス語で「川」を意味する「リヴェール」などをアパート名に入れることが考えられます。

これらの言葉は、物件がどのような場所に建っているのかを入居者にわかりやすく伝える役割を果たします。魅力的な立地や、快適な環境をアピールしたい場合に適しているでしょう。

物件のイメージに合った言葉

上記の3つに加えて、「好きな言葉」もアパート名によく使われる要素です。多くの場合は物件のイメージが伝わりやすい、前向きな言葉が好まれます。

例えば、おしゃれな雰囲気を演出するために外国語を取り入れることが考えられます。古民家風のアパートであれば、あえて日本語を使うのもいいでしょう。

これらの工夫によって、物件の魅力を入居者にアピールしたり、個性を引き立たせたりできます。

アパートの名前で入居率アップを狙う3つのポイント

アパートの名前は、入居率にも影響を与えるものです。

賃貸物件を探している人が同じような条件の物件を2つ見つけて、どちらを選ぶべきか迷っているところを想像してみましょう。この場合、名前から良い印象を受けるほうを選ぶ可能性が高いといえます。

そこで、入居率アップを考慮したアパート名のつけ方について、3つのポイントを説明します。

覚えやすさや親しみやすさを意識する

入居者にとって、アパートの名前は住所の一部となるものです。覚えやすさや親しみやすさを意識した名前にすることが大切です。

読み方がわかりやすく、手書きでも書きやすい名前を選ぶのがおすすめです。また、住所を口頭で伝えるシーンを想定すると、発音しやすく相手にも聞き取りやすい名前が望ましいといえます。

個性をアピールすることも大切ですが、あまり風変わりな名前をつけると逆効果になってしまう場合もあるので注意が必要です。「グリーン」や「オレンジ」のような色の名前や、物件周辺の地名などを使えば、理解しやすく親しみを感じやすいアパート名になるでしょう。

アピールできる物件の特徴を名前に入れる

入居率をアップさせるには、近隣の物件との差別化をはかることも重要です。「ほかとは違うところ」を名前で表現して、入居者に物件の魅力をアピールしましょう。同じような間取りでも、工夫しだいで印象が良くなる可能性があります。

例えば眺望の良さが自慢なら、「ビュー」や「ヒル」、「ヒルズ」などの言葉を入れた名前が考えられます。都心部にある物件であれば「アーバン」、気品のある内装を「グレイス」のような言葉でアピールするのもいいでしょう。

ターゲットのニーズを意識する

アパートのオーナーとしては、「こんな人に借り手になってほしい」という希望もあるのではないでしょうか。そのため、ターゲットとなる入居者を意識したアパート名にすることも大切です。年代やライフスタイル、家族構成などをイメージしながら、ニーズに合う名前を選びましょう。

例えば女性がターゲットなら、植物の名前や、フランス語のおしゃれな単語などを使うことが考えられます。子育て世帯をターゲットにするのであれば、家族の明るい未来を思わせるような言葉を取り入れるといいでしょう。

このように、入居者になってほしい人を具体的に想像しながらアパート名を考えることが、入居率アップにつながります。

アパートの名前を決める際の注意点

アパートの名前を決める際には、注意が必要なこともあります。ここでは、「こんな名前にしなければよかった」と後悔しないために、特に気をつけたい点について説明します。

言葉の意味を確認する

アパート名に入れる言葉は、意味をしっかりと理解してから使うようにすることをおすすめします。言葉の意味が物件のイメージからかけ離れてしまうと、良い印象をもってもらえないこともあるでしょう。

特に外国語の単語には、意味を知っているつもりでも、まったく印象の異なる別の意味が隠れていることも考えられます。望ましくない意味がアパート名に込められてしまうことのないよう、どのような言葉もあらかじめ辞書などで意味をよく確認してから使うようにしましょう。

使えない・避けるべき名前もある

アパートの名前には、使ってはいけない言葉もあります。「不動産の表示に関する公正競争規約」の第19条によれば、物件の所在地とまったく関係のない地名や施設名などは使用できません。

例えば、大通りの名前を取り入れて立地の良さをアピールするためには、実際にその大通り沿いに物件が建っている必要があります。同様に、最寄り駅ではない駅名を名前に使うのもルール違反です。

また、近隣のアパートと似たような名前も避けたほうが無難でしょう。差別化のためにも、物件の長所をアピールできるオリジナルの名前を考えることをおすすめします。

アパートの名前を変更したい時は？

アパートの名前を決めたものの、あとから変更したくなるケースもあるかもしれません。今よりもおしゃれな名前に変えれば、入居希望者も増える可能性があります。

アパートは経営中であっても、名前を変えることが可能です。ただし、登記している場合は法務局での手続きを行わなければなりません。不動産会社や市区町村への届出のほか、電気・ガス・水道の会社やNTTなどへの連絡も必要です。

また、アパート名の変更は、入居者にも影響があることに留意しましょう。入居者のほうでも、住民票や免許証の住所変更などが必要です。そのため、入居者がいる場合は、余裕をもって手続きができるよう早めに連絡する必要があります。入居者の負担を考えると、アパートの名前を頻繁に変更するのは避けたほうがいいでしょう。

まとめ

アパートの印象は、名前によっても左右されるものです。おしゃれで入居者にも優しいアパート名をつけて物件の長所をアピールすれば、入居率アップも狙えるでしょう。その際には言葉の意味をよく調べ、ルールを守った名前にすることも大切です。
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